御誓文(明治元年三月十四日)
一 廣ク會議ヲ興シ萬機公論ニ決スヘシ
一 上下心ヲ一ニシテ盛ニ經綸ヲ行フヘシ
一 官武一途庶民ニ至ル迄各其志ヲ遂ケ人心ヲシテ倦マサラシメン事ヲ要ス
一 舊來ノ陋習ヲ破り天地ノ公道ニ基クヘシ
一 智識ヲ世界ニ求メ大ニ皇基ヲ振起スヘシ
我國未曾有ノ変革ヲ爲ントシ
朕躬ヲ以テ衆ニ先ンシ天地神明ニ誓ヒ
大ニ斯國是ヲ定メ萬民保仝ノ道ヲ立ントス
衆亦此旨趣ニ基キ協心努力セヨ
意訳(口語文)
一 広く人材を集めて会議を開き議論を行い、大切なことはすべて公正な意見によって決めましょう
一 身分の上下を問わず、心を一つにして積極的に国を治め整えましょう
一 文官や武官はいうまでもなく一般の国民も、それぞれ自分の職責を果たし、各自の志すところを達成できるように、人々に希望を失わせないことが肝要です
一 これまでの悪い習慣をすてて、何ごとも普遍的な道理に基づいて行いましょう
一 知識を世界に求めて天皇を中心とするうるわしい国柄や伝統を大切にして、大いに国を発展させましょう
これより、我が国は未だかつてない大変革を行おうとするにあたり
私はみずから天地の神々や祖先に誓い
重大な決意のもとに国政に関するこの基本方針を定め、国民の生活を安定させる大道を確立しようとしているところです
皆さんもこの趣旨に基づいて心を合わせて努力して下さい